君と見る空は、いつだって青くて美しい
「あ……青野くん……」
お願い‼ 黒川さん‼
真宙くんに私の過去を言わないで‼
「なに、言えないの?」
真宙くんも、もうこれ以上、黒川さんにそのことを訊くのはやめて‼
「オレは平気だけど」
え……。
真宙くん……?
「オレは希空ちゃんの何を聞いても、希空ちゃんのことを嫌いになったり幻滅したりしないから」
真宙くん……。
「……嘘……なの……」
え……。
黒川さんの声が小さくてよく聞こえなかったけれど、今、確かに黒川さんはこう言った。
『嘘』って……。
黒川さん……。
嘘って……うそ……。
「本当は……麻倉さんの過去のこと……何も知らないの……」
え……⁉
「試しに麻倉さんにそう言ってみたら、麻倉さんに反応があったから……それで、私……」
そ……そんな……。
それじゃあ、私……黒川さんの嘘にまんまと……。