君と見る空は、いつだって青くて美しい



「……オレ……」


 真宙くん……‼

 真宙くんが、やっと口を開いた。

 といっても、本当はやっと、と思うほど、そんなにも時間は経っていなかった。
 真宙くんの沈黙がとても不安だったから、そう感じていただけだった。

 私は、真宙くんが口を開いてくれてほっとした。
 のはしたけれど……。


「また同じようなことを希空ちゃんにも言ってしまった……あのときのように……」


 真宙くんが意味深なことを言った……から……。

 真宙くん……?

 今の言葉はどういう意味……?

 私にも……?
 同じようなことを……?
 言ってしまった……?
 あのときのように……?

 私には何のことなのか、さっぱりわからなかった。


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