君と見る空は、いつだって青くて美しい



「オレ、自信に満ち溢れていて悩みなんか全くないように見える?」


 そう言ったときの真宙くんの声のトーンが、なにか悲しげに聞こえた。


「あっ、そ……そういう意味では……」


 真宙くんにそう言われて、私は慌ててしまった。

 慌ててしまったせいか、声が少しだけ裏返ってしまった。

 まさか真宙くんが、そんなことを言ってくるとは思わなかったから。


「実はオレにもあるんだ、いろいろ」


 真宙くんは空を見上げながらそう言った。

 そして空を見上げていた真宙くんが私の方に振り向いた。

 真宙くんの真剣な眼差し。
 私はそんな真宙くんの眼差しにドキッとした。
 ドキッとしたせいか、私の顔はだんだんと熱を帯び始めた。
 私は、顔が赤くなっていないか、とても心配になった。
 とても心配になった私は、『真宙くん、そんなに私を見つめないで‼』と、心の中で訴えかけた。

 その思いとは裏腹に、真宙くんは私のことを見つめ続けた。


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