君と見る空は、いつだって青くて美しい
「そっ……そんなっ、私がアドバイスするなんて、全然お役に立てないっ」
真宙くんに突然そう言われて、私は大慌てしてしまった。
「そんなことないよ。希空ちゃんは人の心がわかる、とても優しい子だよ」
真宙くんは、いつものようにやさしい表情でそう言ったのだけど。
「そっ……そんなこと……っっ」
私の頭と心の中は、焦り過ぎてバタバタと足音を立てて走り回っているような、そんな大忙しの状態になってしまっていた。
「そんなことないことないよ。希空ちゃんは本当に優しい子」
まっ……真宙く~んっっ。
「だから、ね、希空ちゃん、お願い。オレの話を聞くだけ聞いてほしい」
真宙くんは、とてもやさしい声でそう言った。
真宙くんのその声につられてしまったのか、気付いたら、私は小さく頷いていた。
「ありがとう、希空ちゃん」
真宙くんは、ずるいくらいのやさしい笑顔でそう言った。