君と見る空は、いつだって青くて美しい
「なんとオレの真横を希空ちゃんが歩いていたんだっ」
そ……そうだったの。
私、全然気付いていなかった。
というか、そのときは真宙くんのこと知らなかったわけだから、気付いていなかったというより、特に何も思っていなかった。と言った方がいいのか。
真横に誰が歩いているかなんて何も思わずに歩いているから。
「そのときオレは知ることができた、希空ちゃんと同じ地元だということを」
そうだったんだ。
「それと同時に希空ちゃんが、この時間に通学していることも知ることができた」
なるほど。
「だから次の日からオレは希空ちゃんと同じ時間に通学するようになったんだ。そうすれば毎日、通学時間に希空ちゃんのことを見かけることができる」
そっ……そんなにも前から通学時間が真宙くんと同じだったなんて。
それは驚いた……。
「初めて希空ちゃんと話したあの日も、オレは希空ちゃんのことを見かけていた」
そうだったんだね。
だから私と出会ったのは偶然じゃないって……。