君と見る空は、いつだって青くて美しい



 私が全て言葉を言い切る前に真宙くんが私のことを抱きしめた。


「お願い、希空ちゃん」


 静かにゆっくりと、そう言った、真宙くん。

 ずるい。
 ずるいよ、真宙くん。
 真宙くんにそんなふうにお願いされたら、私はNOと言うことができなくてなってしまう。

 だから……。
 真宙くん……。
 私……。


< 510 / 553 >

この作品をシェア

pagetop