ひとりぼっちの王子
20分程して…………

「お待たせして、すみません」
姫が少し緊張した面持ちで、出てきた。


初めて会ったあの日のように、変わりない姫がそこにいた。

とても綺麗で、可愛くて、抱き締めたい衝動を必死で抑える。
「いえ、僕が無理に誘ったから。
……………じゃあ行きましょう…!」

姫は俺の一歩後ろをゆっくり歩く。

そんな控えめの姿が益々俺の心を奪っていく。

カフェまでの間、静かな時間が流れる。
姫の声、歩く姿、柔らかな匂い………




全てが愛しい━━━━━━




早く━━━━早く、姫が欲しい…………!
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