ひとりぼっちの王子
「今日は突然すみませんでした。
どうしても空羅さんに逢って話したくて……
僕、空羅さんが離婚をしたこと、知ってます。
課長は僕が入社したときから色々教えてくれてて、副社長に就任してからも裏で支えてくれてました。
プライベートでも仲良くさせていただいてたんですよ。
だから………僕もびっくりしてます。
課長は、会社内でも愛妻家で有名だったのに……」
平日の午後だからか俺達のほかに客はなく、奥の席に座った。
静かな時間が流れる━━━━━
「そうだったんですね……
しーちゃん…いや、元主人はあまり仕事の話しはしない人だったので、若王子さんのこともあまり知らなくて……」
「……………あの…差し支えなければ、訳を教えていただけませんか?
もちろん、空羅さんが良ければですが…」
「……っ…」
姫の目から綺麗な涙が流れる。
それさえも美しい━━━━
うつむいてしまった姫。
俺は再び抱き締めたい衝動を抑え言った。
「あ…す、すみません!!
辛いことを思い出させてしまいましたよね……!?
…………やっぱりいいです…!
無理に聞くつもりないので。
ただ……僕で何か力になれないかと思って……
…………それにしてもいい店ですね!
雰囲気いいし、なんか落ち着くなぁ~
あ、そうだ!ケーキ食べませんか?
確かここは、チーズケーキが美味しいらしいですよ!
それともチョコがいいかな~?」
「…………好きな人が出来たって」
姫は小さな声で、呟いた。
「………え?」
今度は真っ直ぐ俺を見て、悲しそうに微笑み……
「他に好きな人が出来たから、別れて欲しいって言われたんです………」
と、呟くように言った。
どうしても空羅さんに逢って話したくて……
僕、空羅さんが離婚をしたこと、知ってます。
課長は僕が入社したときから色々教えてくれてて、副社長に就任してからも裏で支えてくれてました。
プライベートでも仲良くさせていただいてたんですよ。
だから………僕もびっくりしてます。
課長は、会社内でも愛妻家で有名だったのに……」
平日の午後だからか俺達のほかに客はなく、奥の席に座った。
静かな時間が流れる━━━━━
「そうだったんですね……
しーちゃん…いや、元主人はあまり仕事の話しはしない人だったので、若王子さんのこともあまり知らなくて……」
「……………あの…差し支えなければ、訳を教えていただけませんか?
もちろん、空羅さんが良ければですが…」
「……っ…」
姫の目から綺麗な涙が流れる。
それさえも美しい━━━━
うつむいてしまった姫。
俺は再び抱き締めたい衝動を抑え言った。
「あ…す、すみません!!
辛いことを思い出させてしまいましたよね……!?
…………やっぱりいいです…!
無理に聞くつもりないので。
ただ……僕で何か力になれないかと思って……
…………それにしてもいい店ですね!
雰囲気いいし、なんか落ち着くなぁ~
あ、そうだ!ケーキ食べませんか?
確かここは、チーズケーキが美味しいらしいですよ!
それともチョコがいいかな~?」
「…………好きな人が出来たって」
姫は小さな声で、呟いた。
「………え?」
今度は真っ直ぐ俺を見て、悲しそうに微笑み……
「他に好きな人が出来たから、別れて欲しいって言われたんです………」
と、呟くように言った。