ひとりぼっちの王子
「━━━━━━━う……そ…?
どうゆ…え?なんなの…?」


「空羅。
信じられないかもしれないけど、これが真実なんだ」
俺は、ただ淡々と……真実を空羅に告げた。

「じゃあ、他に好きな人ができたって、嘘?
晴ちゃんの…為…?」
頭を抱え、混乱する空羅。

「姫!?落ち着いて!!」
空羅を宥めようとする、若王子。

「嫌!!離して!
利玖は私をしーちゃんから奪う為に、晴ちゃんを利用したの?
ずっと私を騙してたの…!?」
バッと若王子から離れ、立ち上がり訴える空羅。

「それは違う!!姫をどうしても手に入れたくて………
でも、どうすればいいかわからなかったんだ…!!」

「だからって……
酷いよ!!晴ちゃんまで利用するなんて!
しーちゃんも!
どうしてちゃんと話してくれなかったの!?」

「ごめん、話したら空羅と晴加を傷つけると思って!」





俺達三人の言葉が、苦しくぶつかっていた。
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