ひとりぼっちの王子
「はぁはぁはぁ……
お願い……やめて……!!!」

空羅の瞳が、苦しみと悲しみに揺れる。


「そう…姫は俺なしじゃ生きられない……」
催眠術をかけるように、若王子が空羅に言い聞かせる。


そうか。
こうやって空羅を洗脳したのか………!


「若王子、やめろ!
空羅は返してもらう!」
俺は空羅の腕を掴み、玄関に向かう。


その時━━━━━━━


ピンポーン━━━━━ドンドン━━━━
「警察です。若王子さん、大丈夫ですか?
開けてください!」

警察が、玄関を開けて入ってきたのだ。


警察が飛び掛かるように空羅から俺を引き剥がした。
「若王子……!!まさか、お前……!!」



「言ったでしょ?姫は渡さないって!
俺を舐めるな……!!」
若王子は不敵に笑い、俺を見ていた。







俺はそのまま警察に連行された━━━━━━━━
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