今夜はずっと、離してあげない。
繋いだ夜
*
夏休みが明けた。
秋の到来。葉っぱは枯れ始めて、木枯らしは……まだ鳴っていないけど、たぶん、時期に鳴き始めると思う。
相変わらずのバイト三昧。
多忙に多忙を極め、それも最近は先輩が勉学に忙しいらしく、基本ひとりで入っているので、疲れも倍増。
こんな時に限って、
「文化祭の季節がやってきた!!」
文化祭なんていう、まことに面倒くさい催し物があったりするんだから、ほんと、私のことを過労で殺しに来てる。
委員長が前で何か言ってるけど、もはやそれも睡眠へ誘うBGMにしかならない。
「ちょ、真生顔怖いよ?目、半開きだし……」
「すごいねむい……」
「文化祭の出し物決める大事な時だけど」
「私は一分一秒でも睡眠を確保したい……」
「もー、だからシフト減らした方がいいって」
それ、千住サマにも昨日言われた。
帰ると毎度バタンキューと寝てしまうから、体調に悪いって。