今夜はずっと、離してあげない。



千井が伽夜に電話するようなことなんて……、……なかったとは言えないけど、でも電話することかな?!?!あれは!!



「なんか、真生が成長したって」

「……え?」

「泣きながら、どこがどう成長しただの言ってた」

「千井はいつ私のお節介な親戚になったの……?」



予想外の泣きながら報告。たぶん、あれのことなんだろうけど。



「で?千井と何したんだ?」

「え、内容聞いてないんですか?」

「それ言ったらマオマオにぶっ飛ばされるってビビってた」

「私はそんなに暴力的に見えますか……」



ぶっ飛ばせるほどの腕力と筋力が、ひょろひょろの私に備わっていると千井は本気で思ってるのかな……?

そして千井はなにかと私にビビりすぎだと思う。どこが怖いって言うの。



「えっとですね、千井に伝授してもらいたいことがありまして……」

「千井が教えられることなんてないだろ。というか千井に教える才能があると思えない」

「あっ、それは大丈夫でした!千井に弟妹がいたおかげで、教えるのうまかったです!」


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