今夜はずっと、離してあげない。
告白の夜
*
「ねえ凛琉、胸の成長痛ってどのくらいで治るのかな?」
「え、それBカップのわたしに対しての嫌味?」
「ふたりとも、女子トークは僕がいない時にしようよ……」
いつも通り授業の合間に押しかけてきた千井は、私たちの会話を聞いてげんなり顔。
千井はいてもいなくても、特に害はないとおもっているから、つい。
「千井には妹いるし、別にいいかなと」
「それとこれと関係ある……?」
「妹にするアドバイスみたいな感じで何か言ってくれそうだったから」
「え、いきなりハードル上がった」
ひくり、頬を引き攣らせる千井は、なんだか見慣れてしまった。
……あれ。私、千井を困らせすぎてる?
いや、私も千井に困らされてることあるし、お互い様、だよね。きっと。
「そんなデリケートな話題は出ないよ……。お兄ちゃん気持ち悪いって言われるのがオチなんだから……」
「な、なんかごめん」