今夜はずっと、離してあげない。
「……え、家政夫?」
さすがにその答えは予想外だったのか、ポカンとするお友達。
不審者と私を交互に見て、ぎゅっと眉根を寄せる。
これ絶対信じてない顔だ。
「……信じられないのなら見てみます?」
お弁当をランチバックから取り出して、その人の前に差し出す。
「……これは?」
「銀髪が作ったお弁当です」
「ちずが?!家事出来んの?!?!」
さっきからそう言ってるんだけどな……。この人も人のこと言えたものじゃないと思う。話聞かないって。
「……そりゃ人並みには出来るだろ」
「そして、私の家事の出来なさは友達が証明してくれます」
「はいっ!真生は驚くぐらい家事が下手です!この前の調理実習の時は先生に諦められてました!!」
「余計なことは言わないで……」
不審者に呆れたような視線向けられるからやめて。