今夜はずっと、離してあげない。
「……まあ、その時々で対処するしかないですよね」
今さきのことを考えたってしょうがない。
その時の私の判断に任せよう。
「それで、おかーさ、」
「あ゛?」
「あに濁点はやめよう……?」
ごめん、私が悪かったからそんな睨まないでください。
「い、いい加減お名前をお教え願えないかなと……」
「……ああ、そういえば教えてなかったな。ってか、逆に知らなかったのか?自分で言うのもなんだけど、結構有名だと思ってた」
「てっきり大学生あたりかと思ってまして……」
「……つまり、俺は老けて見えると」
「まさか!!!」
ただ、ちょーっと大人っぽい雰囲気を醸し出してるだけっていうか。ね?
「俺は千住。千住伽夜。1ー2所属」
「あ、私は氷高真生です。1組所属です。
─────あらためて、これからよろしくお願いします。ハウスキー、」
「それもやめろ」
そんな、訳アリ2人組の同居、満喫中の夜です。