今夜はずっと、離してあげない。
「……実は天才肌?」
「ええ〜、そうなんですかね?」
「満更でもなさそうな顔やめろ」
ちなみに、今ここに凛琉はいない。
順位はどうでもいいらしい。
そんな彼女の順位は、私たちと圧倒的な差をつけて、なんと4位。
……けど、それより驚いたことがあった。
「…………え?あれ、千井の名前じゃないですか?」
「は?んなわけ、」
「ヤッホーマオマオ!ちず!!……え、どしたの、いつも以上に変な顔して」
私と彼が初めて意気投合しているのとは裏腹に、え、え?と未だに現状を理解していない千井。
イメージとの違いがギャップなんてレベルじゃない。
「……ねえ、千井。カンニングとか、してない?」
「まさか僕の2位がカンニングした結果だからとか話してたの?!変な顔してた理由それ?!」
ふたりして酷い!とか言ってるけど、千井が2位取ってることの方がここでは異常。