バカな君へ、贈る愛
プロローグ
「バカ」
そんなの分かっている。
今まで何度も言われたし、
何度も自分でそう思ってきた。
「お前が自分のことを思っている『バカ』。
俺がお前に対して思っている『バカ』。
違うこと気づいてる?」
二つの瞳が、わたしをまっすぐに見て、
「お前を愛してないわけない」
と言ってくれた君。
そんな君も、だいぶバカだよ。
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