もういちど初めからー塩キャラメルとビターチョコー
「お…まえらぁ。女子になんてことするんだよ」
「…………」
耳元で聞こえた声に、身体が芯から冷えてくる。
「ほんとごめん、城ヶ根。だいじょぶか?」
素直にあやまって、しゃがんで頭を下げてくれる男子は悪くない。
あたしだって……
あたしだって、自分が女だってことを利用した。
だけど――…
「…ん、だいじょぶ。だけど――今日はこれで…終わりにするね」
腹筋で立ち上がろうとするあたしのウエストから、なぜか離れない慎吾の腕は涼子が叩き落とした。
「ちょっと! いつまでさわってんの。離れなさい、座布団男!」
「座布団!」「がはははは」「東さんたら」
三木ちゃんまで笑ってくれて、場の空気がなごんだのだけはありがたいけど。
腕を引いてくれる涼子の力は必要ない。
あたしはどこも痛めてない。
でも、ありがとうは言わない。
「明緒! だいじょぶか? どこも痛くねぇか?」
痛いよ。
また心が痛いよ。
慎吾はまた、あたしを女の子にした。
女の子になったら、またあたしは仲間はずれに…なる。
あたしの居場所は――どこ?
「…………」
耳元で聞こえた声に、身体が芯から冷えてくる。
「ほんとごめん、城ヶ根。だいじょぶか?」
素直にあやまって、しゃがんで頭を下げてくれる男子は悪くない。
あたしだって……
あたしだって、自分が女だってことを利用した。
だけど――…
「…ん、だいじょぶ。だけど――今日はこれで…終わりにするね」
腹筋で立ち上がろうとするあたしのウエストから、なぜか離れない慎吾の腕は涼子が叩き落とした。
「ちょっと! いつまでさわってんの。離れなさい、座布団男!」
「座布団!」「がはははは」「東さんたら」
三木ちゃんまで笑ってくれて、場の空気がなごんだのだけはありがたいけど。
腕を引いてくれる涼子の力は必要ない。
あたしはどこも痛めてない。
でも、ありがとうは言わない。
「明緒! だいじょぶか? どこも痛くねぇか?」
痛いよ。
また心が痛いよ。
慎吾はまた、あたしを女の子にした。
女の子になったら、またあたしは仲間はずれに…なる。
あたしの居場所は――どこ?