もういちど初めからー塩キャラメルとビターチョコー
放せ!
振っても、もがいても離れない肩の手に、身体がカーッと熱くなってくる。
「なにすんの、じゃねえよ! 今日って今日は説明してもらうからな! ……いったい、おれのなにが、そんなに気にいらねえんだ」
「…………」
もちろんあたしは口にチャック。
ひと言で言えるか、ばかめ!
「…ったく! 実際、不愉快なんだよ。おまえの態度は、よ」
不愉快なのは、あたしだぁ!
喉の奥でぶちっとなにかが切れて。
「だったら、ほっとけばいいでしょっ!」
言い返したとたん、まわりのことが頭からポーンと飛んだ。
「おう! だから、いやってほど、ほっといただろ、ずっと。だけど――…」
「なによ!」
「だけど、今日はおれが声をかけたんだぜ?」
「だから?」
あんたに声をかけられたら、そんなに光栄に思わなきゃいけないの?
ふざけるな、ばか。
「あ…の。ね、ちょっと明緒?」
おずおずとひじのあたりをつまんでくる涼子には悪いけど。
「行こう、涼子」
説明なんか、あとでいくらでもするから、いまは行こう。ねっ。
「待てよ、こら!」
だれが待つか。
これ以上ただで見せ物になるなんて、あんたはよくても、あたしはまっぴらだ。
ああ。
どうしてこんなことになるわけよっ!
振っても、もがいても離れない肩の手に、身体がカーッと熱くなってくる。
「なにすんの、じゃねえよ! 今日って今日は説明してもらうからな! ……いったい、おれのなにが、そんなに気にいらねえんだ」
「…………」
もちろんあたしは口にチャック。
ひと言で言えるか、ばかめ!
「…ったく! 実際、不愉快なんだよ。おまえの態度は、よ」
不愉快なのは、あたしだぁ!
喉の奥でぶちっとなにかが切れて。
「だったら、ほっとけばいいでしょっ!」
言い返したとたん、まわりのことが頭からポーンと飛んだ。
「おう! だから、いやってほど、ほっといただろ、ずっと。だけど――…」
「なによ!」
「だけど、今日はおれが声をかけたんだぜ?」
「だから?」
あんたに声をかけられたら、そんなに光栄に思わなきゃいけないの?
ふざけるな、ばか。
「あ…の。ね、ちょっと明緒?」
おずおずとひじのあたりをつまんでくる涼子には悪いけど。
「行こう、涼子」
説明なんか、あとでいくらでもするから、いまは行こう。ねっ。
「待てよ、こら!」
だれが待つか。
これ以上ただで見せ物になるなんて、あんたはよくても、あたしはまっぴらだ。
ああ。
どうしてこんなことになるわけよっ!