もういちど初めからー塩キャラメルとビターチョコー
入学式の日、初めて涼子のことを意識したのは、その大きな目がずっとあたしを追いかけていると気づいたときだ。
いくら制服のないウチの学校でも、入学式にパンツスーツのあたしは、やっぱりちょっと目立ったかもしれないけど。
男? 女?
ささやかれる声は別に気にもしなかった。
あたしはあたし。
似合うヘアスタイルをする。好きな服を着る。
あたりまえのことだから。
でも、ショートカットに白のハイネック・シャツ。
紺色のエンブレムつきブレザーのすそをはねあげて、パンツのお尻ポケットに片手をつっこんだ169センチが女子トイレから出ると廊下はざわめいた。
うっそぉ。
あのひと男でしょ?
なんで女子トイレから出てきたの?
いくら制服のないウチの学校でも、入学式にパンツスーツのあたしは、やっぱりちょっと目立ったかもしれないけど。
男? 女?
ささやかれる声は別に気にもしなかった。
あたしはあたし。
似合うヘアスタイルをする。好きな服を着る。
あたりまえのことだから。
でも、ショートカットに白のハイネック・シャツ。
紺色のエンブレムつきブレザーのすそをはねあげて、パンツのお尻ポケットに片手をつっこんだ169センチが女子トイレから出ると廊下はざわめいた。
うっそぉ。
あのひと男でしょ?
なんで女子トイレから出てきたの?