もういちど初めからー塩キャラメルとビターチョコー
「ついてきたら、殺す」
ホームヘの階段をのぼりながらした、あたしの宣言はマジ。
でも
「やってみな」
慎吾は鼻で笑っている。
ちくしょう。
今度という今度は、絶対、涼子に誤解させちゃいけないのに。
「ねえ。たのむよ」
泣きたい思いで下手に出ると、慎吾が唇をとがらせた。
「東か?」
わかってるくせに聞くな!
にらみつけると慎吾が眉毛の間にしわをよせる。
「とことん、じゃまなやつだな、あいつは」
「なっ…」
あまりの言いぐさにあぜんとするあたしの腕をつかんで慎吾が歩きだす。
1段遅れで上がる階段は、あたしたちの身長差を倍加させて。
「ちょっ…あっ!」
足を止めるたびに転びそうになる、あたしにできることはもう歩くことだけ。
しぶしぶ引かれるまま階段を上がってホームに出ると
「おまえさ、なんでいつも同じ車両に乗らないの? 東の趣味か? おかげでおれも毎度かちあわないように苦労してたんだぜ」
ぶつぶつ言いながら慎吾が振り向いて。
「で? 今日はどこだ。何両目?」
あたしの手を引きながら、ずんずんホームを進んでいく。
「慎吾!」
「大丈夫。なるようになるって」
ホームヘの階段をのぼりながらした、あたしの宣言はマジ。
でも
「やってみな」
慎吾は鼻で笑っている。
ちくしょう。
今度という今度は、絶対、涼子に誤解させちゃいけないのに。
「ねえ。たのむよ」
泣きたい思いで下手に出ると、慎吾が唇をとがらせた。
「東か?」
わかってるくせに聞くな!
にらみつけると慎吾が眉毛の間にしわをよせる。
「とことん、じゃまなやつだな、あいつは」
「なっ…」
あまりの言いぐさにあぜんとするあたしの腕をつかんで慎吾が歩きだす。
1段遅れで上がる階段は、あたしたちの身長差を倍加させて。
「ちょっ…あっ!」
足を止めるたびに転びそうになる、あたしにできることはもう歩くことだけ。
しぶしぶ引かれるまま階段を上がってホームに出ると
「おまえさ、なんでいつも同じ車両に乗らないの? 東の趣味か? おかげでおれも毎度かちあわないように苦労してたんだぜ」
ぶつぶつ言いながら慎吾が振り向いて。
「で? 今日はどこだ。何両目?」
あたしの手を引きながら、ずんずんホームを進んでいく。
「慎吾!」
「大丈夫。なるようになるって」