七色の魔法使い#3~大地が奏でる幻想曲を~
「……っ」
輝一の言葉に何も言い返せなくて、僕は俯いた。
確かに、僕は大智を褒めただけ。なのに、何で傷付くようなことを言ったっていう考えになったんだろう……それは多分、自分の言動に自信が持てないから。相手を褒めたつもりでも、相手は傷付いてしまったと感じてしまうから。
「ごめん……勘違いさせるようなことをして……」
輝一から離れた大智は腕で涙を拭って、僕を見つめる。
「輝一以外の人に、褒められるとは思わなくて……心が温かくなったと同時に昔を思い出して、思わず泣いちゃった……」
大智の緑の瞳が揺れた。涙を堪えるように、大智は笑う。
「……僕は中学生の頃、吹奏楽部に入っていた……というのは、話したよね?」
大智の言葉に、僕は頷いた。
「その部活で、いじめ……られててさ。先輩から……よく言われたんだ……『下手なくせに、曲なんか作ってんの?』って……僕、誰もいない時は自分で作った曲を吹いてたから……輝一にも黙ってたんだけど、でも……休み時間に輝一と一緒にいた時、たまたま先輩と会って悪口を言われてさ……その時、輝一にバレたけど」
大智はそう言って俯いた後、「だから、僕は……曲を作るのを諦めたんだ」と呟く。
輝一の言葉に何も言い返せなくて、僕は俯いた。
確かに、僕は大智を褒めただけ。なのに、何で傷付くようなことを言ったっていう考えになったんだろう……それは多分、自分の言動に自信が持てないから。相手を褒めたつもりでも、相手は傷付いてしまったと感じてしまうから。
「ごめん……勘違いさせるようなことをして……」
輝一から離れた大智は腕で涙を拭って、僕を見つめる。
「輝一以外の人に、褒められるとは思わなくて……心が温かくなったと同時に昔を思い出して、思わず泣いちゃった……」
大智の緑の瞳が揺れた。涙を堪えるように、大智は笑う。
「……僕は中学生の頃、吹奏楽部に入っていた……というのは、話したよね?」
大智の言葉に、僕は頷いた。
「その部活で、いじめ……られててさ。先輩から……よく言われたんだ……『下手なくせに、曲なんか作ってんの?』って……僕、誰もいない時は自分で作った曲を吹いてたから……輝一にも黙ってたんだけど、でも……休み時間に輝一と一緒にいた時、たまたま先輩と会って悪口を言われてさ……その時、輝一にバレたけど」
大智はそう言って俯いた後、「だから、僕は……曲を作るのを諦めたんだ」と呟く。