惚れたら最後。
愛娘『狼姫』
3日後、あらかた引越しの準備をした私たち姉弟は息抜きに絆に逢いに来た。
怖いもの知らずな流星は今日も組員に麻雀を教えてもらうらしい。
星奈はこの家に置いてあるシンデレラの絵本が欲しいと言って、絵本が置いてある部屋に走っていった。
「はあ、引越しの準備疲れる」
「おつかれ、コーヒー飲むか?」
「うん」
星奈が部屋に入ると、思わず愚痴をこぼした。
ソファーに座って絆がコーヒーを淹れる様子を見ているとふと思い出した。
「あ!明後日クリスマスだね」
「ああ、当日は何したい?」
「……もしかして、お店とか予約してたりする?」
「いや、してねえけど?」
してないといいながら目を丸くする絆に嘘だと気がついてしまった。
「してたんだね、ごめん。
毎年クリスマスは 流星と星奈とホームパーティする決まりで……」
「そうだったのか……」
分かりやすく落胆する絆は、小刻みに震える手でコーヒーを差し出す。
相当ショックだったらしい。
しまったと思って何か慰めの言葉をかけようとすると、背後から星奈の声が聞こえた。
「聞いちゃった〜」
振り返ると星奈がシンデレラの絵本を自慢げに抱え、そしてニカッと笑ってみせた。
怖いもの知らずな流星は今日も組員に麻雀を教えてもらうらしい。
星奈はこの家に置いてあるシンデレラの絵本が欲しいと言って、絵本が置いてある部屋に走っていった。
「はあ、引越しの準備疲れる」
「おつかれ、コーヒー飲むか?」
「うん」
星奈が部屋に入ると、思わず愚痴をこぼした。
ソファーに座って絆がコーヒーを淹れる様子を見ているとふと思い出した。
「あ!明後日クリスマスだね」
「ああ、当日は何したい?」
「……もしかして、お店とか予約してたりする?」
「いや、してねえけど?」
してないといいながら目を丸くする絆に嘘だと気がついてしまった。
「してたんだね、ごめん。
毎年クリスマスは 流星と星奈とホームパーティする決まりで……」
「そうだったのか……」
分かりやすく落胆する絆は、小刻みに震える手でコーヒーを差し出す。
相当ショックだったらしい。
しまったと思って何か慰めの言葉をかけようとすると、背後から星奈の声が聞こえた。
「聞いちゃった〜」
振り返ると星奈がシンデレラの絵本を自慢げに抱え、そしてニカッと笑ってみせた。