惚れたら最後。
「やだ、琥珀がイケメンすぎて俺が惚れそう」
近くにいた刹那はその様子を見ておちゃらけると、隣に座っていた絆は急に不機嫌になった。
「……チッ」
「無言で威嚇すんなよ。新年早々怒ってたら福の神が逃げていくぜ?」
「うるせぇ、俺が琥珀のこと本気だって知ってる上でふざけたこと抜かすな」
「はぁーい」
間延びした返事をされて、絆は睨みを効かせた。
「涼ちゃん今日行かないの?俺寂しい」
涼さんがいるこちらでは、旦那の颯馬さん彼女の手を握っている。
「は?しっかりしなさいよ組長代理」
「辛辣……!でもそういう所が好き」
サバサバと言ってのけた涼さんに颯馬は傷ついたような表情をするも、すぐぱあっと表情を明るくさせた。
荒瀬家の男って妻の前じゃまるで別人だな、と思っていると絆が立ち上がってこっちに近づいてきた。
「……」
彼は一定の距離で立ち止まると、スマホを取り出しパシャ、と琥珀を撮った。
「ねえ、無言で撮るのはやめてよ」
「ごめん、かわいすぎて撮らざるをえなかった」
ごめんと言いつつスマホを操作する手をとめない絆は、連写機能を駆使して「パシャシャシャシャ」と琥珀を遠慮なく撮った。
「ちょ、撮りすぎ……」
さすがに恥ずかしくなって止めに入る。
慌てて辺りを見回すが、みんな自分たちの世界に入っていて全然見ていない。
しかし兄のためらい無い行動に刹那はドン引きし、永遠はくすくす笑っている。
あぁ、荒瀬の男はどいつもこいつも変態だ……。
私は小さくため息をついた。
だけど心はなぜか温かかった。
近くにいた刹那はその様子を見ておちゃらけると、隣に座っていた絆は急に不機嫌になった。
「……チッ」
「無言で威嚇すんなよ。新年早々怒ってたら福の神が逃げていくぜ?」
「うるせぇ、俺が琥珀のこと本気だって知ってる上でふざけたこと抜かすな」
「はぁーい」
間延びした返事をされて、絆は睨みを効かせた。
「涼ちゃん今日行かないの?俺寂しい」
涼さんがいるこちらでは、旦那の颯馬さん彼女の手を握っている。
「は?しっかりしなさいよ組長代理」
「辛辣……!でもそういう所が好き」
サバサバと言ってのけた涼さんに颯馬は傷ついたような表情をするも、すぐぱあっと表情を明るくさせた。
荒瀬家の男って妻の前じゃまるで別人だな、と思っていると絆が立ち上がってこっちに近づいてきた。
「……」
彼は一定の距離で立ち止まると、スマホを取り出しパシャ、と琥珀を撮った。
「ねえ、無言で撮るのはやめてよ」
「ごめん、かわいすぎて撮らざるをえなかった」
ごめんと言いつつスマホを操作する手をとめない絆は、連写機能を駆使して「パシャシャシャシャ」と琥珀を遠慮なく撮った。
「ちょ、撮りすぎ……」
さすがに恥ずかしくなって止めに入る。
慌てて辺りを見回すが、みんな自分たちの世界に入っていて全然見ていない。
しかし兄のためらい無い行動に刹那はドン引きし、永遠はくすくす笑っている。
あぁ、荒瀬の男はどいつもこいつも変態だ……。
私は小さくため息をついた。
だけど心はなぜか温かかった。