惚れたら最後。
その後彼らは持ち寄った情報をもとに、江戸川興業を破門させた後、いかにして組織のバランスを調整するかを考えた。

その話し合いは空が白むころまで続けられた。



「……ところで、黒幕を突き止めた梟って何者なんですかね。
かなり前から情報屋やってるみたいだけど」



だいぶ意見が固まってお開きかという時に、凛兄が疑問を口にした。



「最近AI説出てるよな。人工知能」

「え?まじすか!?」

「剛、お前声大きいって。ただの噂だよ。
何人もいるって話もあるし。噂が独り歩きしてんのさ」

「へえ、バンクシーみたいだ」



雑談が続く中、ひとり資料とにらめっこをしていながら考えた。

梟か……江戸川の件が終われば、もう一度正式に琥珀の捜索を頼もう。

そう心に決め、それから5人は各々の仕事に就くため解散した。
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