君をトリコにする方法
「うわ、すげー!まじ?妬けるなー」


「あはは……そう言うこうちゃんはどうなの?」


「オレはもちろんできてませんよ!」


「もう……そんなに拗ねなくても、こうちゃんなら絶対素敵な人見つかるよ」



だってこうちゃんだもん。

こんなにいい人をみんながほっておくわけない。


100パーセント確信して言うと、こうちゃんは困ったような、でも嬉しそうな顔で笑う。



「……なあ希帆。彼氏ってオレの知ってる人だったりする?」


「え?」



彼氏について聞かれるかもしれないと身構えてはいたけど、それでも驚いた。


こうちゃんは私に質問してるけど、当てずっぽうとか、そういうので聞いてるわけじゃない気がして。


私の彼氏はこうちゃんの知ってる人なのだと、そう確信してる気がする。



どうして?

なんで?


いやでも、ただ私がそう感じただけかもしれないし。


だけどここまできて嘘を吐くのも違う気がする。


別に騙したっていいじゃん、なんて頭の中で囁く悪魔を振り切ろうとしたとき。
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