君をトリコにする方法
「じゃ、また明日」

「あっ、うん。また明日ね……」



ぼーっとしているうちに家についてしまった。


バイバイと手を振って家に入る。

と同時にへなへなと床に座り込んだ。



澪、優愛ちゃんどうしよう……!


私ほんとに瞬と付き合うことになっちゃった……!



……恋人になったから、これからも変わらずそばにいられる、かな。


きっと大丈夫、だよね?



ていうか、仮にも告白したのにいつもと同じノリだったなあ。


まあそういう風に言ったのは私なんですけれども!



でも、瞬も『好き』って言ってくれたのに照れるとか一切なかった。


恋人になったからって、私と瞬じゃ今更何も変わらないよね。



そう思ったら変に力が入っていたのが抜けて安心した。



「よーし、明日もがんばろう!」



足に力を入れて立ち上がって、ひとりで気合を入れた。
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