君をトリコにする方法



次の日の朝。


今日もぐっすりと眠れたけど、起こしに来てくれたのはママだった。


瞬は来てなくて、ママとふたりで朝ご飯を食べる。



「希帆、いってらっしゃい。今日も頑張ってね!」

「ありがとうママ!いってきまーす!」



瞬がいない朝なんて久しぶりだったなあ。


起こしに来てくれるのはレアでも、朝ご飯は一緒に食べたりしてるのに……


あれ、もしかして昨日あんなこと言ったから避けられてる……!?



急に不安になりながら家を出ると、ばったり不安の種となっている人物に会ってしまった。



「おはよ」

「お、おはよう瞬……」

「何その顔」

「い、いや……今日、家来なかったね」



シンプルに思ったことを言うと瞬は、あー……と気まずそうに目をそらした。
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