君をトリコにする方法
「さっき、りんご飴の屋台らへんで優愛と椛見たんだけど」


「ええっ、いいなー!私まだ会ってないや~」


「それなら今から行けば会えると思うよ。ただ……椛がすごかったけど」



なんだか遠い目をして言うもんだから、急激に気になってきてしまった。


すごい……?

すごいってなんだ!?

どういう意味ですごいんだろう……


うーんと考えていると、いつの間にか澪と吉川くんとお別れする空気になっていた。



「そろそろ行くね、ふたりとも楽しんでね」

「……じゃ」



ばいばいと手を振ると、ふたりは仲良く人混みにまぎれていく。


ふふ、会えてよかったなあ~!



「俺らも行こーぜ」

「うん!ねえ、りんご飴買いにいっていい?」

「いいけど、もうデザートかよ」

「お祭りだからいーの!」



やきそばを食べてから、りんご飴の屋台へ向かった。
< 175 / 189 >

この作品をシェア

pagetop