君をトリコにする方法
♢
「ん……?あーっ!」
目的の屋台までもう少しかなと思っていると、会いたいと思っていた人物を見つけた。
「なに?ああ、神楽か」
瞬の言う通り、私たちの目線の先には優愛ちゃんがいた。
隣にはもちろん、一緒に行く約束をしていた椛くんも。
「わあ……優愛ちゃん、すっごくかわいい!」
薄ピンク色の浴衣に白色のお花柄が綺麗に映えていて、とってもキュートだ。
それに、いつものツインテールをくまの耳のようにお団子にしていて、いつもより少し大人っぽい。
この感想をすぐにでも伝えにいこうと思ったけどやめた。
だって椛くんがすごく怒っていたから。
「おいてめえ!ぶつかっておいてすみませんの一言も言えねえのかよ!」
どうやらひとりの男性とトラブルがあったらしい。
ぷんぷんなんて生ぬるい言葉なんかじゃ言い表せないほど、椛くんの顔が怖い。
非があるのは相手側みたいだけど、このままじゃ優愛ちゃんとのお出かけが台無しになってしまうんじゃないかと不安になる。
やっぱり声をかけようかと思ったそのとき。
「しのぶくん、わたしのために怒ってくれてありがとう。でもわたし怪我してないし大丈夫だから、しのぶくんと屋台を見てまわりたいなあ」
優しい声が届いたのか、椛くんははっとした顔で怒鳴るのをやめる。
そっか、優愛ちゃんにぶつかった人がいたからあんなに怒ってたんだ。
「ん……?あーっ!」
目的の屋台までもう少しかなと思っていると、会いたいと思っていた人物を見つけた。
「なに?ああ、神楽か」
瞬の言う通り、私たちの目線の先には優愛ちゃんがいた。
隣にはもちろん、一緒に行く約束をしていた椛くんも。
「わあ……優愛ちゃん、すっごくかわいい!」
薄ピンク色の浴衣に白色のお花柄が綺麗に映えていて、とってもキュートだ。
それに、いつものツインテールをくまの耳のようにお団子にしていて、いつもより少し大人っぽい。
この感想をすぐにでも伝えにいこうと思ったけどやめた。
だって椛くんがすごく怒っていたから。
「おいてめえ!ぶつかっておいてすみませんの一言も言えねえのかよ!」
どうやらひとりの男性とトラブルがあったらしい。
ぷんぷんなんて生ぬるい言葉なんかじゃ言い表せないほど、椛くんの顔が怖い。
非があるのは相手側みたいだけど、このままじゃ優愛ちゃんとのお出かけが台無しになってしまうんじゃないかと不安になる。
やっぱり声をかけようかと思ったそのとき。
「しのぶくん、わたしのために怒ってくれてありがとう。でもわたし怪我してないし大丈夫だから、しのぶくんと屋台を見てまわりたいなあ」
優しい声が届いたのか、椛くんははっとした顔で怒鳴るのをやめる。
そっか、優愛ちゃんにぶつかった人がいたからあんなに怒ってたんだ。