君をトリコにする方法
「もうすぐ始まるかな?」

「うん、なんとか間に合ってよかった」

「無理言ってごめんね。私が前もって調べておけば……」

「いいよ、ここならイチャイチャできるし」



にやりと笑われてドキッとする。


一瞬、私がしようとしていることがバレてるのかと思った。


え、いや、違うよね?

まあ、もしバレてても強硬手段に出ますけど!

決意を固めていると、遠くが一気に騒がしくなる。


それと同時に、ドーン!と大きな音が鳴って花火が空に打ちあがった。



「わあーっ!」

「始まったな」



カラフルな色の花が夜空を明るく染めていく。



「きれいだね……」



思わず見惚れてしまう。


でもそれと同時になぜか切なくなるのはどうしてなのかな。


瞬はどんな顔をしてるのか気になって横を見る。

するとぱっちりと目が合ってしまった。
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