君をトリコにする方法
「ねえ、瞬」


「なに?」


「ずっと振り回してごめんね。めんどくさくてはっきりしないことばっかり言ったのに、変わらずそばにいてくれてありがとう」



にこっと微笑むと、瞬は困惑した表情を見せる。



「は?え、なに。別れ話?」

「違うよ!もう、ちゃんと聞いて!」

「……悪い」



静かになった瞬の手をにぎにぎと握る。

緊張して上手く言葉が出てこない。


花火の音の方が絶対大きいのに、私の心臓の音が聞こえてないか不安になる。


顔を上げると、真剣な顔をした瞬と目が合う。



ずっとずっとそばにいてくれた。


喧嘩をしたこともあったけど、私の話をちゃんと聞いてくれて、一緒にいられるように努力してくれる。


いつだって私の気持ちを大切にしてくれる。
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