君をトリコにする方法
「あのね、瞬……好きです」



きっと、ずっと前から好きだった。


でも好きっていう気持ちを難しく考えすぎて、瞬の隣にいたいからっていう気持ちが強すぎて。


長い間気づかなかった。

気づけなかった。



「たくさん待たせちゃったけど、これからも私と恋人でいてくれる?」



不安になって聞くと、瞬の目が大きく見開いた。


しばらく無言の時間が続いたあと、キスをされてぎゅっと抱きしめられる。



「……なあ。それってほんとに俺のこと好きだってことだよな?」



耳元で聞こえる声は少し憂いを帯びていて、胸がぎゅっと切なくなる。



「ほんとだよ、ほんとに瞬のことが好きなの。異性として好き」



ぎゅっと抱きしめかえす。

すると瞬は悩まし気な声をもらした。



「あー……もう、爆弾どころじゃない」



体を離すと、手をつないですたすたと歩いていく。



「えっ、どこ行くの!?」

「帰る」

「えっ!?」



花火まだ終わってないですけど……!


でもすごい勢いで歩く瞬にそんなこと言える訳もなく、そのまま家までついて行った。
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