君をトリコにする方法
「んー、腫れてるねえ」



先生に体育の時間にバスケで足首を捻ったことを伝え、見てもらう。



「で、でも、だいぶ痛みは治まりました……!」



瞬がすぐに冷やしてくれたおかげで、もう歩ける程度にはマシになった。


だから大丈夫です、というニュアンスを含ませたけれど、先生は笑顔で言い放つ。



「だけど最初は歩くのも辛かったんでしょ?病院には一応行った方がいいわ」


「そ、そんなあ……!」



病院という単語を聞いて、ガーンとうなだれる。
だって病院って……


チクチクカンカンって感じで痛いし怖いし!

薬は苦いし!


健康で風邪もひかず、病院にほとんど行かないことが私のとりえだったのに!



「わかりました、ありがとうございます」

「はーい、お大事にね」



私がいろいろと考えを巡らせているうちに、瞬は先生と話を終わらせ扉へと向かう。
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