君をトリコにする方法
「こ、ここ学校だよ!?」

「うん」

「誰かに見られたらどうするの!?」

「誰も来ねーよこんなとこ」

「そんなのわからないじゃん!」



ぷんすか怒っていると、「はいはい悪かった」と謝られた。


軽い!

軽すぎない!?



「こっちは瞬が最近キス魔だからドキドキしてどうしようって大変なのに……」


「キス魔て」


「き、キス魔じゃん!ちゅーばっかりじゃん!」



水族館でデートしたあの日から、瞬はキスをしてくることが増えた。


唇にだけじゃない。

額や耳、さっき初めてだったけど首筋にも。



「私はこんなにドキドキしてるのに、瞬はいっつも余裕そうだし……」



ぽつりと最近の悩みを呟く。



「……ねえ、瞬もドキドキしてくれてる?」



本当に私のこと好き?


勇気をだして聞くと、いきなりぎゅっと抱きしめられた。
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