君をトリコにする方法
少し前なら全部言っても『そうだったのか』って呆れながら仕方なさそうに笑ってくれると思ってたけど、いや、今もきっとそうだって思ってるけど。


怖い。

すっごく怖い。

もしかしたらって考えてすごく不安になる。



「……はあ」



思わずため息をついたとき、優愛ちゃんが「希帆ちゃん!澪ちゃん!」と私たちの名前を呼んだ。


3人で集まると優愛ちゃんはにこにこ笑顔で話す。



「ねえねえ今から3人で遊びに行かない?わたし、すっごく美味しいケーキ屋さん見つけたの!」


「え、えっと私は……」



目線だけ動かして瞬がいないか確認する。

さっき嘘吐いちゃったし、どうしよう。


悩んでいると優愛ちゃんがうるうるしたかわいい瞳で見つめてきた。



「おねがい……!だめかな……?」



そんな風に頼まれたら断れない……!


澪も私と同じことを考えていたのか「行くからそんな悲しそうな顔しないでよ」と了承する。


私たちは3人で優愛ちゃんオススメのケーキ屋さんをめざした。
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