ハツコイぽっちゃり物語

まあ、恋ちゃんは私に振られたからもう私に対しての好意なんて無いことの方が可能性は高いよね……。


うっ、そう考えるとつらいかも。

……すべては自分が撒いた種なんだけどさ。


はぁ。と息を吐いて寝返りを打った私は先輩と付き合うことになったあの日を思い出す。


先輩に告白したのだってたまたまあの場に遭遇したからで、自分から言いに行ったわけじゃない。
でもドキドキはした。
初めて人に告白をしたし、されたし。

好きな人と想いが通じるって幸せだなと感じた瞬間だった。


だけど、今回の告白はなんか違う気がする。

まず、会うのが気まずい。
幼馴染なのに。
教室で顔を合わすけど、見てないふりをしちゃうんだよね。


それに、ちーちゃんは面白がってるし。

また帰り道の彼女を思い出す。



『霧山にはまだ千桜たちが付き合ってると思わせとけば良くない?』


こう言った彼女は完全に面白がってる。


だっていつも以上に興奮してるから。目がキラッキラしてるし、なにより小悪魔スマイル浮かべてる時点でもう愉しんでいるもん。

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