秘密主義の楓くん
前の席の子が紙を引きに行ったので、続いて私も引きに行く。
ゴソゴソと少なくなった紙を漁り、なんとなくで札を引いた。
数字は“19”
黒板を見て、19を探すと
一番窓側の隣の列の一番後ろを引き当てることができた。
心の中で「よっしゃ!」とガッツポーズをした。
「夏生(ナツキ)〜、席どこだったぁ〜?」
「ふふん」
親友の智美(トモミ)が話しかけてきたので、私は鼻高々に番号の書かれた紙を見せた。
「えー!夏生凄くいい席じゃん!
私のと交換してよ〜」