秘密主義の楓くん
そう言って智美が見せてきたのは、“27”と書かれた紙。
黒板で27を探すと
「一番前じゃん」
しかも教卓の目の前。
「最悪だよー。これじゃあゆっくり居眠りもできないじゃん」
「いやいや、授業中寝ちゃダメでしょ」
プーっと頬を膨らまして、いじけた智美。
これはいつもの常套手段で、私に甘えてくる時だけに使って来る。
「可愛くねだっても替わってあげないよ」
智美は「えー、夏生のケチ」とって言って、自分の席に戻っていった。
最後の捨て台詞は何よww