秘密主義の楓くん
「なーつき、ご飯食べよ」
「うん」
私の席に前の机をくっつけて、向かい合ってお弁当を広げる。
「いつ見ても美味しそうだねー夏生のお弁当」
私のお弁当を見ると、智美が褒めてくれる。
「ありがとー。今日のは私が作ったんだよー」
「えっ、凄いね夏生!あんたってば、勉強も運動もできるのに、料理も出来るのかよー。何か一つくらいできないことはないのかー?」
「そんなに褒められると照れるな〜」
智美が褒めとして言ったのかは分からないけど、言われて嫌な気はしなかったからきっと褒められたんだろう。