愛は惜しみなく与う【番外編】
こんなんであたしの心臓もつかな

ふりふり手を振られてあたしは外に出た


少しだけ陽が昇りそうな気配がする。まだまだやけどな。

マンションの前でストレッチをする。
いつも犬の散歩をしているおばさんが通り、ペコリと会釈


さてと。イヤホンして志木に電話しーよおっと。

走りながら話すと体力がつくからな。
無言で喧嘩とかせんから、話しながらランニングとか、あたし的にすごく効果ある。
あたし的にな


朝の6時半
もう志木は起きてる


コール音1回


さすが志木


『もしもし?』

「よ!おはー!」


よし。走り出そう
ランニングのルートがある。ちょうど気持ちよく走れる距離。


『杏様、おはようございます。どうしたんですか?杏様からの電話は嬉しいですね』


いつも志木からかかってくるからな。


『…走ってます?』

「うん!ランニングー!」

『そう、ですか。相変わらず健康ですね。いいことです』


ランニングは大事やで?喧嘩したり何にするにも体力というものは必要やから。


『で、どうかされました?』


貴方から電話が来るのも珍しい。そしてこんな朝に。と言う
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