愛は惜しみなく与う【番外編】
「とりあえず逃げて?」

花江先輩にそう言って、様子を伺ってた男の足を払う。

こいつ、クリスマスの抗争の時に居た、凰牙の幹部ちゃうん?


まじか、

ちょっとヤバいかも


チラリと花江先輩を見るが、怖いからか足が動かないのか、突っ立ったまま


邪魔や


「すこぶる邪魔や!!」


そうは言っても女の子を傷つける奴は許せへんし…ん?てゆうか、花江先輩は、凰牙に烈火を潰してって昨日言ったんじゃなかった?


あれ、やぱ罠?


まぁいい


「ランニングしてたし準備運動はできてんねん。本気できぃや?朝っぱらから7対1で女に負けたって……クソダサいで?」


煽りスキルは昔から高いねん

よし、怒った

一気に突っ込んでくる男
一人ずつは大変やから一気に来てくれ。そして一気にやってやるわ!!


おー久しぶり久しぶり
この拳と脚をフルに使うのは。


「やぱ、あんた強いんやなぁ」


凰牙の幹部
名前聞いてなかったな


「名前は?」

「……櫻井だ」

「あ、そう。覚えとくわ。どうする?殴り合いする?全然ええけど」


残りの6人は完璧に戦意喪失してはるし、諦めて帰ってくれてもええんやけどなぁ
< 124 / 645 >

この作品をシェア

pagetop