愛は惜しみなく与う【番外編】

「なんでその女を助けたんだ?」

「知らんやん!助けてーーって大きい声でゆうてたしや!」

「その女だと分かってたら見捨てたか?」

「は?どういうこと?」



「お前のところの総長の周りをうろちょろする女で、俺たちの凰牙の総長のところへ、色仕掛けしながら、お前らのチームを潰せと言った女だぞ。

別にどうなってもいいだろう」


ふむふむ


「まぁ自業自得やなとは思うけど」


思うよ。こんなややこしい世界に、綺麗なネエチャンはあかんよ。恰好の餌食や。


でも


「あたしはこの人、一発しばいたろかなって思ってただけやし、ここまでするのはちゃうと思うよ」


隣で、な!!と驚いた声を出した。
いやいや、誘拐したしな!あかんことやろ!私利私欲で誘拐はアホや!

そんで、この男の方や


「あんた、あたしらと本気でもっかいやり合いたいんやろ。ただこの人傷つけたいだけちゃうなぁ。多分やけど」


花江先輩をどうこうしてなんの利点があるかわからへん。揉めてから現れたから…花江先輩に手出すのに関して興味はなかったと言うわけや。
< 125 / 645 >

この作品をシェア

pagetop