愛は惜しみなく与う【番外編】
あ、そう
「覚悟できてるな?」
しょうもないことに巻き込むな
「あんたの拳、避けんといてあげるわ」
当たる前に沈めるけどな
勿体無いなぁ。この人結構強いのに。マジで勿体無い。
全員地面に倒れた
よし
「すっきりーー!清々しい朝や」
「人殴って血ついて、清々しいって、あなたサイコパスなの?」
大人しくしていた花江先輩からズバッと言葉が飛んでくる。
「そのサイコパスに喧嘩売ってきたんは、あんたやろ」
次はこのネエチャン。花江先輩。
あたしが見てもわかる。すごく綺麗な人。
「御礼なんて言わないんだからね」
「御礼言ってほしくてやったんちゃうしええよ。やしとりあえず、しばかせて」
突っ立っていた花江先輩に、デコピンする。ほんまは殴りたいけどな。女の子やしな
「いっっったーーーーい」
あ、そうそう。あたしのデコピンめちゃ痛いねん。やからお仕置きになるかなって。
おでこを押さえてしゃがみ込んだ
「なんでこんなことするのよ!」
「んーー説教?」
「は???」
清々しい気分で終わらせてよ
「そんな怖がるくせに危ないところ突っ込むからやろ?」