愛は惜しみなく与う【番外編】
「な!!キュンとさせんじゃないわよ!!」
キュンとしたんかいな
それは知らん
「むかつく!あたしは泉くんのこと好きなのよ?ライバルなのよ?そのライバルに優しくしていいのかしら!」
鼻息をふんふんさせて怒りだした。
この人、絶対このキャラの方がええと思うけど。ツンツンしてるより親しみやすい。
ほんでなんて?ライバル?
「別に誰かと競って、泉の側に居たい訳ちゃうからなぁ〜」
やぱ泉ってモテるんやな
でもなー
泉の良さは側に居な分からへんで?
だって無愛想やん。遠くから眺めても、顔だけかっこいい思っても
好きになるのは無いやろ
あたしは運が良かった
近くにいることが出来たから
泉の優しさも不器用なところも全部知ってる。
「泉には、まっすぐぶつからな、気付いてもらえへんで」
ぶつかってくっついていいとか思ってるわけちゃうで。
でもあたしも知ったから。
素直に気持ちを伝えることの大切さを。
「そろそろ来るんちゃうかな?GPSずっとここ止まってるし、多分飛んでくると思うから」
GPS??不思議そうに呟いた花江先輩
そして聞き慣れたバイクの音が近づいてきた
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