愛は惜しみなく与う【番外編】
なんで優しくしてくれるんだろ

あたしこの子に嫌がらせもして、色々ひどい事を言って…傷つけたのに。


「コロッケパンも食べぇや!ここのコロッケパンめちゃ美味しいんやで!」


「朝から揚げ物なんて食べないわよ」


「うそ!まじか!お腹に溜まるのに」


ご飯をお腹にたまるかたまらないかで判断しないでよね!朝からそんなの食べたら太るでしょ!
ほなコロッケパンいただきーと女がパンに手を伸ばした時、少し停止する。


「泉、靴下柄ちゃうで」

「ん?あぁ…急いで出てきたから。杏が何も言ってこないからだろ?」

「え?あたしのせい?てゆうか、あたし柄合わせて靴下しまってるやん。あたしのせいちゃう」


何なんだろう、この会話
同棲してるの?


「あ、暖房つけたまま」

「慧あたりがすぐ起きるやろ」


何なの?


「一緒に住んでるの?」

「シェアハウス…になるのか?」


泉くんが答えてくれる。
それに、シェアハウスじゃなくてただの居候やろ!とツッコミをいれている。


モヤモヤした
知らない間に、こんなにも変わるなんて。


あたしを側においてくれていた可能性なんて……ないよね?
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