愛は惜しみなく与う【番外編】

「ただ2人でぼーっと散歩するだけでええけどな?お弁当持ってさ?」


泉を見て言えば、うんうんと頷く

どこかへ行くってのは、ピンとこん。


「あーー結局惚気かよ!」


そう大きな声を出す朔に、お尻を蹴飛ばされて、あたしは反射で朔の髪の毛を鷲掴み。
いつも通りドタバタと暴れる。
何でもない、いつも通りの日常。

ふと思った

泉はあたしの何が好きなんやろな

我ながら本能でこんな猛獣みたいな動きしてる女の子、嫌やけどな?


「てめぇ!それでも女か!」

「あんたがお尻を蹴るしやろ?」

「あーもう!喧嘩しないで」


慧と響に宥められる。そして朔は泉からゲンコツをもらっていた。ふん!


「はいはい、大人しくしてください。デートいつ行きますか?主戦力2人なんで、2人がいない時を狙われても困りますからね」

そんなことある?

いや、でもなんか、街中でも最近泉と2人でいる所を見られてるし…



「遠くはいかない。何かあればすぐ戻れる距離に居る」


そう言う泉に、新はすみませんねと謝っていた。

ふむふむ

まぁそうよな?
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