愛は惜しみなく与う【番外編】
「お前、大変だな。あいつ、大好きって言って風呂行ったぞ?」


呆然としている泉を憐れむ朔


「……なんなんだよ、まじで」


泉の顔が赤くなるなんて、レアだよ、レア!
桜さんとの旅行、杏ちゃんは喜んでくれた。まぁ泉は行くなって言うと思ってた。

てゆうかさ?

泉から少し話は聞いてたけど…



「元々杏ちゃんって素直だからさ、普通なら恥ずかしがることも、ふと思ったら言ってくるね」



これは…泉が大変だ。


デートの話だってさ?恥ずかしがる様子もなく、一緒にいれるならそれでいいと言う。
一緒にいる空気感が好きだから、話さなくてもそれでいいと、本人を目の前にして普通に言った杏ちゃん。


本当なら、恥ずかしがるんだけどね?そういうことを伝えるのは。
でも杏ちゃんは、元から素直で、思った事は伝えてくれる子だから…

こうなるんだろうけど


「ドキドキさせられっぱなしじゃん?」


泉を見てそう言えば、本当に。と泉は呟いた。

すごいな

2人は付き合ってるのか

未だに実感が湧かないよ


「杏は可愛いな!大好きって泉に抱きついてたぞ?良かったな!」
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