愛は惜しみなく与う【番外編】
ふん

わかってるよ

杏はどう思ってるか知らないけど、働いてる男っていうのは魅力あるよ。高校生からしたらな。

働いて自立してる男はやっぱり、かっこいいと思うよ。


「杏ちゃんのことだから、浮気とかは無縁だろうけどさ〜」

「冗談でも言うな」

「こわーーい。余裕ないのはダサいぞ!」

「るせぇ」


悩みの種は増えないで欲しい。
ただでさえ明日から杏は旅行へ行くのに。


「桜さんも楽しみにしてたよ?」

「あーそうかよ」

はぁ

1日だけどさ

杏がいない夜が久しぶりすぎて少し寂しく思う。


「皐月もウキウキしながら電話してきましたよ。杏だって楽しみにしてるんで、あんまり貴方がしょぼくれた顔しないように」


新の言うことはもっともだ。

気持ちよく送り出す


と決めたから。


「一人暮らしさせる母親みたいな顔してんじゃねーよ。杏だそ?あの杏だぞ?何かもしトラブルがあっても、なんとかして帰ってくるだろう」


「あぁ、わかってる。とりあえず、杏のバイト先まで迎えに行く」


旅行の前日まで働く杏は凄いよな。
とりあえずこの時期は黒蛇も凰牙も帝王でさえ活発になるから迎えに行っている。

あとは俺が杏と2人になる時間が嬉しいから、送り迎えなんていつでもいく。
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