愛は惜しみなく与う【番外編】
どんなジュースに入れても、タピオカ自体って大して味変わらへんよな。

我が強い

あたしみたい

ふふ


始めての場所やから、クルクルとタピオカを飲みながらお散歩する。

今日は少し暖かい

もうすぐ春やな




ボケーっと1年前のことを思い出してると、2人の様子が変わった。

ん?


何かを見て強張った表情に



あぁ


「大丈夫やで」


前から歩いてくる大柄の男達。
ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながらジロジロ見られてる。

まぁ確かにな?

可愛いからな、あたしら

でもキモいわ


男達とすれ違う時、少しでも距離を空けてあげたくて、2人を反対側に移動させて歩いた。

変に方向転換するのもあれやしな



素通りして欲しいねんけど…



そうもいかなかった



「3人とも可愛いね。旅行できてるの?俺たち地元だから案内しようか?」



声をかけられた
はぁ。面倒やな

明らかに、ちょっと…やばそうな感じの人やねんな。

この辺のチームかな


春やのにタンクトップ着てる


まじで無理や



「なんならご飯も奢るよ?」


「お気遣いどうも。大丈夫です」
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